LEE CHANHYUK

イ・チャンヒョクはセカンドフルアルバム『EROS』で、唯一無二のソロアーティストとしての道を歩み続けた。

ファーストフルアルバム『ERROR』で自身が死に至る過程を有機的な物語として描いたとすれば、今作『EROS』は「他者の死」から始まる物語だ。大切な存在を失ったことで増幅された内面の欠如、そしてそれに向き合うイ・チャンヒョクの感情と姿勢が、さまざまな形で表現されている。

理想的で真実の愛を追い求めた自分に根源的な問いを投げかけたり、画面の中の偽りの笑顔と涙、偽善的な自我を吐露したりもする。時には「明日には愛が完全に絶滅するだろう」と自嘲気味に語り、またある時は「たった一筋の愛だけでも生きていける」と告白する。

その過程でイ・チャンヒョクは、不完全さによって調和された世界を認識するようになる。怒りと悲しみ、世界への未練、叶わぬ夢。それらすべての欠落が現在のイ・チャンヒョクを語らせ、最終的にこのアルバムを誕生させた。

『Vivid LaLa Love』のように、理想の愛が支配する「輝く世界」が訪れなくても、それを願う心には光が宿っている——彼はそう語る。